AKB48『ハロウィン・ナイト』の歌詞が酷すぎる

 
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ハロウィンパーティーとディスコを合わせた歌詞だが、とにかく表現が稚拙。
学生の一夜漬けレポートのように、ただ形を取り繕っただけで創意工夫が無い。
仮装行列、モンスターにお化け、Trick or treat、カボチャ、ディスコティック、
踊り明かす、ミラーボール、ダンスフロア、リズム、手を叩け、腰をふれ―――
ハロウィンやディスコにまつわる極々ありふれた記号を置いて事情説明をするだけで、
固有性の高い表現を用いて自分だけのハロウィンやディスコを語る気が無い。
 
言葉が陳腐で説明的で行間が無い秋元の歌詞は、字数あたりの意味が明らかに不足している。
そんな歌詞を乗せられたせいで、メロディに備わった意味やリズムも道連れに潰されてしまう。
おかげで曲全体が平坦で緩んだ感触になる。
秋元の歌詞は、思考を誘う言葉があるとノリが削がれてしまう高速のダンス曲や、
スローテンポの場合は子供向けの童謡あたりでないと、メロディと噛み合わないのではないか。
 

 
 

水の部屋 作詞:ASKA 作曲:ASKA
 
扉を開けたら 雨の中の自転車
古い写真に見つめられたら 動けない
 
僕を責めた人 レンズをしぼりながら
心の中に紛れ込んだまま 白になる
 
ああ 桜散る門をぬけて 母の手を引く 走る
僕はあの日の靴を脱いで 風を添えた 色を添えた 景色の中
 
やがて君と この部屋に帰って行く

 
ハロウィン・ナイト』の始めの一句を見て思い出した『水の部屋』。
これはASKAの子供時代の情景を描いた歌詞で、水の部屋とは羊水のことらしい。
二つの歌詞を比べると、もう最初の一行で勝負がついている。
遠回しの謎めいた言葉、固有性や意外性のある表現で描くことで歌詞にテンションが出るし、
受け手の想像力を刺激して、より豊かな印象を与えることができる。
音的な耳触りの良さもASKAの巧さだろう。