2023-01-01から1年間の記事一覧

過去のエントリをほぼ非公開にしました

はてなダイアリーが廃止されるのを受けて、2010年代の前半にこのブログを開設した。 利用頻度が高かったのは2010年代の半ばごろで、20個以上のエントリを書いた。 その中には、他人を攻撃したり、他のユーザーと喧嘩したりする内容のエントリが結構あった。 …

『ずすめの戸締まり』の気になるところ

現実の不幸を扱った創作 多数の犠牲者を伴う大災害から、一人が大怪我をする事故まで、規模の大小を問わず、 現実に起きた不幸な出来事をエンタメ作品に利用するのは無神経なことだ。 それでも現実の不幸を題材にするなら、その無神経をクリエイティビティで…

村上春樹『アイロンのある風景』 感動ポルノに擬態する純文学

感情の大衆文学、知性の純文学 もし本作が、三宅さんと順子が孤独を分かち合うことが主題のセンチメンタルな小説だとしたら、 それは純文学ではなく大衆小説になる。純文学は感情ではなく知性で表現するジャンルだからだ。 純文学作家が阪神・淡路大震災のよ…

逃げきれた夢

リバーウォークのTジョイで鑑賞。 地元ロケ+曽我部恵一+工藤遥ってそりゃ見るよ。 パンフレットを買いたかったが、見終わったのが深夜0時近くで売店はすでに閉まっていた。 あとスクリーンの入り口に監督&キャストのサイン入りポスターの応募用紙があり、…

テノール!人生はハーモニー

初日に鑑賞。 ミーガンの客が多かったので本作に変更したが、これが正解だった。 スラムの住人でありながら大学で会計を学ぶ主人公と、元家出少女の成り上がりオペラ教師。 境界人の二人が社会階層に攪乱をもたらす。 序盤、主人公が寿司の宅配でオペラハウ…

ソフト/クワイエット

https://www.youtube.com/watch?v=YinAv840gv8 シネマトゥデイの本編映像でも確認できるが、序盤に見どころがあった。 幼稚園から出てきた主人公が子供と会って話すシーンで、 幼稚園の窓に二人の姿が映りこむのだが、ロングショットで実物の二人と窓に映る…

呪呪呪/死者をあやつるもの

俊足ゾンビが出てくる映画と知って興味がわき、 本邦の韓国映画のアベレージの高さもあって鑑賞決定。 ハイライトはどう見ても前半ですね。 殺害予告を受けた悪徳製薬会社の理事が襲われる顛末は、韓国映画でも屈指の映像体験だろう。 私は公式サイトもCMも…

キラーカブトガニ

イオンシネマ戸畑で鑑賞。 THXで500席超のスクリーンだったが客は5、6人。 真ん中に近い席で贅沢な時間を過ごさせてもらった。 ヨットの停泊地を上空から撮るシーンがあり、水面に青空が映る。 ドローンのおかげで低予算映画も見栄えがするようになった。 私…

イニシェリン島の精霊

文化的な人と非文化な人の相性の悪さを描いたブラックコメディ。 木が生えず、見晴らしが良すぎるイニシェリン島にはプライバシーが無く、 対岸に聞こえる本土の内戦の音が島の疎外感を際立たせている。 そんな島で、実直な人柄だが文化もデリカシーもないパ…